パリは山手線内の広さとほぼ同じなので、ほとんどの場所は地下鉄やバスなどを使えば徒歩でアクセスできます。しかも、公共の交通網も発達していてとても便利。パリの地下鉄は世界一わかりやすいといわれています。限られた時間でパリを効率よくまわるために、パリの交通をしっかりと把握しておきましょう。
■世界一わかりやすい!色別に番号がついたパリの地下鉄「メトロ」
パリの地下鉄はメトロとよばれ、市民にとって大事な足となっています。メトロは1~14の主要14線と3bis、7bisの副線2線の16線が通っています。目的地の駅がわかったら、線の番号と行先の方向を覚えておきましょう。この3つを把握しておけば、ほぼ間違いなく目的地にたどり着けます。
パリの地下鉄の入り口は黄色い文字で大きく「M」と表示されているか、赤い文字で「Metropolitain」と書かれてあるためわかりやすくなっています。改札前で窓口、券売機がありますので、ここでチケットを買います。
メトロのチケットは1枚ずつ(1.8€)買えるものと、10枚つづり(14.4€)になっているものがあります。有効期限がないので、滞在中に8回以上乗るのであれば10枚つづりの「カルネ」を買った方がお得。また、1日に4回以上乗るのであれば、1日乗り放題の「モビリス」がおすすめ。いちいちチケットを券売機で買う必要がないこともメリットです。ちなみにこちらのチケットはメトロの他バス、トラム、パリ市内のRERでも使えます。
メトロ乗り場への入口(改札)は全て自動式ですが、ドアがちょっと複雑なので、初めての人は最初どういう風に出入りするのかを見た方がよいです。チケットはこのときに機械に通しますが、出るときは通しません。しかし時々検札員が出口前で待ち構えているので、出るまで必ずチケットを持っていましょう。なくしてしまうと無賃乗車とみなされ罰金を払うことになりますので気をつけてください。
ちなみにパリ市内にはパリ郊外へとつながっているRERも走っています。パリから直接シャルルドゴール空港や、ヴェルサイユ宮殿へアクセスできる電車で、パリ市内は地下を走り、郊外は地上を走ります。パリ市内に限りメトロとの乗り換えが可能でチケットも使えます。ちなみにこちらは出るときもチケットを通す仕組みになっています。
http://ratp.fr/
■バス
パリのバスはメトロよりさらに細かく走っているので、より目的地にピンポイントで着くことができます。ただし、メトロとは違い、慣れない観光客にとっては複雑でわかりにくいのが難点。でも外を見ながら移動できるので、もしマスターできたらこれほど快適で便利な移動手段はありません。事実、パリに慣れてくるとメトロよりもバスを使うという人が多いくらいですから。
パリは右側通行ですので、バス停は進路方向の右側にあります。気をつけたいのは、パリは一方通行の道が非常に多いので、帰りに同じバス停から帰ろうと思って反対側にバス停を探そうとしてもないことが多々あります。バスの地図でしっかりとバス停の場所を確認しておくことが必要です。
乗り方は、前方のドアから乗車し、機械にチケットを投入します。降りるときは日本のバスと同じくボタンを押して知らせ、真ん中もしくは後方のドアから下車します。日本と違い車内アナウンスなどはなく、降りる場所は自分で判断しなければいけないので土地勘が必要かもしれません。バスの運転手さんに「○○に着いたら教えてもらえますか?」とお願いするのも手です。
■トラム
パリのトラムは郊外との境目を走っています。乗り場は電車のホームのようになっていますが、乗り方は基本的にバスと同じです。ヴァンヴとモントルイユの蚤の市間の移動などには便利です。
■タクシー
パリのタクシーはタクシー乗り場でつかまえます。基本的に流しはありませんが、たまに手を上げると止まってくれたりすることはあります。車の上についているランプが緑だったら空車、赤なら客ありという意味です。
ドアは自分で開けます。行先を告げ、メーターがスタートするのを確認しましょう。着いたら表示の料金を支払います。感じがよい運転手さんだったら乗車料金の10~15%ほどのチップを追加してあげるとスマートです。おつりをもらわないというのもありです。領収書が必要なら「アン・ルシュ・スィルヴプレ」とお願いします。
料金は初乗り2.6€、最低チャージ6.86€となっています。
http://www.taxi-paris.net/page19.html
■ヴェリブ
パリで一番安い乗り物といえば、やっぱり自転車。パリには自動レンタサイクルシステム「ヴェリブ」があり、300m毎に1,800のステーション、2万台の自転車が設置され、30~45分以内に乗り降り自由となっています。料金は1日で1.7€、7日で8€と格安。24時間利用できるので、終電がなくなったときにも乗れるし、アクティブに動きたい人にはかなりおすすめです。
パリで自転車移動するときに特に気をつけたいのは、坂道と一方通行です。パリは中心が低く、外側に向けて高くなっている地形なので、自転車だときつい坂道が多々あります。例えば、モンマルトルやシャイヨー宮などの観光地は高台なので、自転車でたどり着くのはかなり厳しい。そんな時は途中で押したり、自転車をステーションに返して徒歩やメトロ、バスに切り替えるのが賢明です。
また、一方通行は自転車でも逆行禁止です。もし見つかったら罰金の対象になりますので、一通の道に出会ったら別の道を探しましょう。自転車は車と同じように、あらかじめ通行する道のプランを立てるのがおすすめです。
http://en.velib.paris.fr/